"ここで死んだら負け犬だぞ"
― 頭の中で声が聞こえた

 当時私は、自分が調子に乗って発した言葉がきっかけで、友達の信頼を失って、いまだかつてない程に打ちのめされていた。毎日、そして四六時中その事を考えては、もう友達の信頼を取り戻すことができない自己嫌悪と、反省の日々を送っていた。友達の事を傷つけてしまったと思うと、申し訳なさに涙が止まらなかった。あぁ、私はまた同じように人を傷つけて、その数倍も自分を傷つけてしまったら、今度こそ自分で自分の命を絶ってしまうだろう。

 幼い頃から何故かわからない孤独を常に感じていた。家族と一緒にいても、友達と楽しい時間を過ごしていても、なぜか遠くから友達の顔を眺めているような感覚。輪の中に完璧には入り込めずにいるような自分をいつも感じていた。更には、自分は必要のない人間なのではないか?と、物心ついた頃には、自分なんて死んでしまえばいい、早く死んでしまいたい、と事あるごとに考えるようになった。

「自分はなんの為に生まれてきたのだろう」自分が生まれて来た意味を知りたかった。占いにはまっていくのは自然の流れだった。自分の好調期、不調期のサイクルがわかる程度になってからは、あまり占いに興味がなくなった。そして自分にとっての分岐点となった34歳という年齢について、当時は、あぁ、34歳で死ぬんだな、と思っていた。自らか、病気か、事故か、兎に角何か(自分の死と関係する何か)意味のある特別な年齢に思えた。
そう、あの朝、あの声が聞こえるまでは。

 友達との一件があって以来、どうやって自分を救っていいかわからず、涙に明け暮れていたある朝、あぁ、このままでは本当に次は自分の命を自ら絶ってしまう、今度こそ本当に!確実に!とメソメソと泣きながら考えていた時、あの声が聞こえた。

"ここで死んだら負け犬だぞ"

 "そうだよね!ここで死んだら負け犬だ!"

なぜかそう思ってしまった。今までの思考パターンでは考えられない事だった。
本当の本当は死にたくなんてなかったんだ。ただ、メソメソと何かに甘えていただけなのだと。それを気付かせてくれる為の出来事だったのかもしれない。

それから私がこの道に進むきっかけとなる、ヒプノセラピーに出会った。
「前世のカルマ」という言葉を知って以来、清算すべき前世からのカルマが何であるか知りたかった。「前世がわかる」と書いてあった雑誌をたまたま手にして、占い感覚でサロンに出向いて、そこで初めてヒプノセラピーという仕事がある事を知った。そこで出会ったセラピストによって、私の人生は180度方向転換したのだ。もしかしたら、軌道修正されたと言っていいのかもしれない。
たまたまそのセラピストが近々開催するセミナーがあるということで、勿論参加した。

 「恐れ」によって薄くひび割れたガラスの楯を幾重に重ねて分厚く不透明にして守っていた心が、潜在意識にアクセスして、弱い自分・ダメだと思う自分を受け入れたり、過去のトラウマを確認してそれを解放したり、前世退行でその時の自分に必要だった経験の確認など、癒しを体験するワークを重ねて行っていくうち、少しずつ、「自分はこれでいいんだ!」と思えるようになり、薄い楯が一枚一枚打ち砕かれ剥がれていくと、逆に自分の心がどんどん綺麗に、強く、軽く、そして明るい存在になっていくのを感じた。

 そう、「恐れ」をまとっていない人間程強い存在はない。

 半年後には、もう二度と自ら命を絶つ事など考えなくなっていった。むしろ「与えられた命(肉体)を大切にして、最後まで生き抜いてやる!何があっても。これが(生き抜く事)今自分が考えられる、"自分が生まれて来た意味"なのだ。ここで死んでしまったら、来世はまた一からやり直しだ。もう、あんな辛い人生を一からやり直すわけにはいかない」と考えるようになっていった。更には「人生楽しんだ者勝ち!!どうせ生きるなら楽しくなくちゃ」というのが自分の格言になった。

 それが34歳の時だった。
 私は死んだ。自ら命を絶ったのだ。
 "常に『死んでしまいたい』と考えていた自分の命"を。

 そして、自分を愛する事の重大さを考え始めたのだ。
"自分のありのままを受け入れること""ネガティブな感情を手放す事""自分を許す事"
そして、自分の延長線上にいる存在 ― 家族、友達、日本中の人、世界中の人、宇宙のすべての存在 ― を最終的には愛することに全て繋がっているのだという事を。

 今の肉体での人生は、自殺して(死んで)しまえば終わりかもしれない。
でもそれが生まれてきた本当の目的では無かったと気付く事が出来たなら?
そして、それを確認出来る術を知って、今以上明るい未来を描ける事が出来たなら?

 理由はそれぞれ異なるかもしれない、また、命を絶つ事を考えないにしても、同じように自分の存在価値を認められずに常にネガティブになっている人は沢山いるのではないだろうか。

自分と同じようなたくさんの人たちの、心に纏ったひび割れた不透明な分厚いガラスの楯を剥がして、これからの人生を、強く、軽く、明るく、わくわく楽しく送れるようにお手伝いができたらと思う。

このホームページを閲覧して下さった全ての方たちへ、愛と感謝をこめて

狩野 由宇(1967年生まれ)
subconscious communicator(潜在意識で会話する者)

ヤザワインターナショナル(代表)/日本ヒプノセラピー協会(理事長)
矢澤 フレイ 伸江氏に師事

株式会社 日本ホリスティックアカデミー(代表取締役)/
ホリスティックワーク(代表)
村井 啓一氏に師事

取得資格
全米催眠療法協会(American Board of Hypnotherapy)認定セラピスト
全米催眠士協会(National Guild of Hypnotists)認定セラピスト

セラピスト近影